あなたとわたしとソースカツ丼
生きている毎日が選択の繰り返し
どれがいいだろうかと考えたり
こっちが良いかもと思っても
空気を読んではあっちになったり
好転する選択もあれば上手く転ばないこともあり
はたまたあえて選ばないというのも一つの選択です
サングラスでギラついた猛者のいるビーチのバーベキューとか
映えスポットでのリア充とかの選択は私にはない
コロナの影響で日々の生活も変わりゆき
今後の価値観や動向も激変する
今まで通りは通用しなくなり
僕自身が食わず嫌いな人間であってはいけない
そうだ!
やれ自分改革チェンジザマインド
人間同士の関わりは好きや嫌いとか
あの人まあ普通とか
知ってるくらいの人とかいろいろありますが
それら全てに該当しない
無
という人生において全く出会わない、関わらないし干渉しないカテゴリーが存在します
僕にとっては高知県の田中さんだったりブタペストのフォンさんくらいすれ違うことがない人間交差点
でもあなたは本当にそれで良いのとコロナ様
実は高知県の田中さんは人生を変えるような事を享受してくれるかもしれない
でも遠いしなー高知県と
行動制限かかっちゃう
ブタペストなんて転生しない限り足を運べないのでないか
ざくっと500文字意味がありそうで中身がない事を書いてきました
僕にとってそう
今回乗り換えなければいけない課題
それは
ソースカツ丼なのでした
祖母が新潟の長岡なので幼い頃から結構北陸甲信越には行っていて
消雪パイプをしょーぱいと呼ぶ事や
なんで新潟なのにラフォーレ原宿がある事や
いごねりというアンニョイの極みみたいな食材も好きだし
食事処のへぎそばもよく食べた
でもそのメニューの横にオプションであるソースカツ丼には目もくれなかった
石川とか富山とか福井って凄くいい
方言もかなり萌えでエモやと
湿度感で洗濯物が乾きにくいのも凄くいい
なのに
ソースカツ丼にはなぜかいいねが出来かねる
もうこれや
ソースカツ丼がギラついたサングラスのバーベキュー野郎に見えてしまう
なんでここまでアンチマインドでヘイトしてしまうのか
ソースカツ丼のお品書きを見ながらじっくり考えた
まずカツ丼や親子丼のように潤わずに出汁でもない刺激物のソースを纏っているということ
それに味噌汁とタクアンとかの定食でだされるなんて
一日中水を飲み続ければいけないようなプラシーボ効果が身体に大きな影響を与えてくる
レモンで唾液成分が分泌されるように
ソースカツ丼を見るだけで
乾く喉 鰻登りの血糖値 塩分処理に四苦八苦する肝機能
有限会社金野哲哉の従業員たちの労務環境が危惧される
膨大な塩を処理するためにブラック企業まっしぐらの体内環境悪循環
なんてね
それはまあ置いといて
昼食とは1日のQOLを高めるための中継地点
さあ上を向いてスキップしようものなら
ソースカツ丼は上を向いて歩かしては下さらない
両手で顔面を鷲掴み
しっかり我と向き合うんだぞと恫喝
ソーシャルディスタンスなんてガン無視で
こちらのパーソナルスペースに浸食する
ラーメン二郎を食しにいくような志で挑みなさいと上から目線で物申す
私語は言語道断だ
食後の礼儀儀礼としては
食させていただき感謝申し上げますと深々お辞儀をする
それからはずっとオフィスのデスクで虚な表情でソースカツ丼と小声で呟き続け
夢にもitがやってきて
喉は乾き夜中の2時に起きては朝まで水をのみつづける
もっと水がほしい
裸足のまま部屋を駆け出してエレベーターに
ゆっくり開くドアから大量の水がバシャー
あ あ あ
なんで食べてしまったんだと
気を失って劇終
この感じならいけばいくらでもディスれてしまう
でもこれ以上ソースカツ丼をwack wackと言い続けるのナンセンスかつ愚問である
絶対フリースタイルラップで嫌われる系やと
Twitterでなにか呟くたびに荒れては炎上し続けるパターンだ
そんな目の前に見えるバックドラフトに耐えれる程のオリハルコンみたいなハートは持ち合わせていない
いや
でも待てよ
ソースカツ丼をバーベキュー野郎と言っておきながら1500文字も書いているという事実
無関心な相手に時間をかけることもないしそんな思いも湧いてこないけど
僕はいま
とってもグラサンソースカツ丼野郎が気になっている
今までならアウトオブガンチューな事がいきなり目の前にやってきた
パリピのビーチでコロナで乾杯する覚悟は決まった
じっくりと食させていただいて後に大声で祝辞を述べさせていただこうではないかと
かかってこいよゴングがなり響く
目の前にそれはやってきた
でもまだ僕の中の当たり前が箸を止めてしまう
覚悟を決めたはずなのに
なんで大根おろしがついてないのかとか
潤いに固執した女々しい言い訳をしてしまう
いや待てよ
卵で閉じると言う事は結局のところ、マヨネーズやチーズみたいに素材をまろやかに
一方で味をぼんやりさせてしまうということ
それに変わってソースカツ丼は直でカツがくる
今までは卵とカツのb to bにおいて仕上がったカツ丼からのb to cな関係で僕はカツと結ばれていた
それが今日からは直で僕とカツとのb to bというビジネスtoビジネス
そして最初の一口が引き起こすイノベーション
ウスターソースの刺激か脳天を直撃する
頭の中で鳴り響くジュリアナ東京
崩壊した意識のバブル
広大な砂漠をザクザクな歯応えで進んでいく
振り返るな進めとジョーンズ先生がおっしゃられる
そして予期せぬ出来事で止まる箸
途方もない地を歩かされると思いきや
目の前に広がるオアシス的水気
勇者のご飯に戦士のカツとくれば魔法使いのキャベツというドラクエ構成の三すくみ
やっぱり卵と出汁の執着もあるが今ある水気に感謝しようだが
やっと見つけたオアシスでガブガブ水を飲みたいのに
宮沢りえに伊右衛門を渡されてちびちび飲まないといけないような
そんなわかりずらいイメージ
剣で切って拳で殴るだけのIQが魔法の野菜の水気で少し上がり
肝臓への負担も心持ち緩和され
QOLもギリ持ち堪え
そんなこんなで初めてのソースカツ丼は終焉をむかえました
まだ一回だけ名刺交換しただけの関係性
メールのやりとりはもちろん
お世話になっております
から始まり
引き続きよろしくお願いしますで締めくくる
そんな社交辞令が続きます
でもいつの日にかのin the future
なんだよーあのよそよそしさわー!
みたいな世間話を肘で小突きながら喜びを共有できるようなガチ友に
なれたらいいな
食後のふとした瞬間に
私火曜と金曜いるんでといきなり名刺を渡される
あれっ!いきなり!
この気持ちの変化はなんだろうか!
それまでは世田谷のタワマンの遥か向こうのバーベキューさんだったのに
今は梅田の堂山のガールズバーのギャルくらい距離を縮めてきやがった
職場からチャリで5分となっている
ソースカツ丼侮る事なかれ
真夏日が続きます
ここのざる蕎麦がなんとも無性に食べたくなるんです
ざるそばにおけるコシには多種多様なペルソナが存在します
もやしっ子みたいなコシ
アピールしすぎない謙虚なコシ
ウサインボルトみたいな超短距離なコシ
そもそもコシとい概念がないコシ
でもここのざるそばのコシは
やたらとゴリゴリにコシを推してきては
顎と歯でしっかりと咀嚼されたもうことなかれと
味とか香りとかよりも
コシにのみ人生かけろという多分冷凍麺の極み
後ろでバットをもった人に監視され
敬意を持って一口を愛しめと圧をかけてくるような
コシへのこだわりがマッドサイエンティストなざるそば
とっても美味しくいただきました
そしてまた今日も僕は食させて頂くこととなりました
それから気づけば5ヶ月くらいたちました
金のオノ銀のオノみたいにカツ丼とソースカツ丼を選べと言うならば
軍配は潤いのカツ丼になりますが
焼き鳥丼とソースカツ丼ならどうしますかとファイナルアンサーがあるとすれば
ソースカツ丼を選ぶという選択肢も人生の100年時代あるのかもしれないと
じゃあ焼き鳥丼と親子丼ならどうかと問われたら絶対親子丼一択やと断言します
基本雑食でどんな国の垢の強い料理も食べれるのですが
なぜかアメリカンチェリーとマスカットと卵ご飯がとっても苦手です
ソースカツ丼と出会えるかもしれないのはまた来年のゴールデンウィーク明けとかでしょう
再会の暁にはマイメンどうよとお声がけできればと
そんな僕の夏のソースカツ丼ラプソディーでしたとさ
おしまいおしまいー
普段のゆるい日常です